前置き
ふと、JaSSTソフトウェアテストシンポジウム-JaSST'24 Tokyo が来週に迫ってきたのに気付き、プログラムを眺めていたら、昨年10月に急逝されたにしさん(電気通信大学講師 故 西康晴氏) トークセッションの存在に気づきました。
JaSSTソフトウェアテストシンポジウム-JaSST'24 Tokyo-セッション概要
にしさんはテスト界隈では有名人ですし、大学教員の傍ら世界中の企業でもコンサルタントとして活躍されてきました。テスト技術振興協会ASTERやソフトウェアテストシンポジウムJaSSTを立ち上げてきたという点でも、沢山の人にとっての先輩であり、師匠であり、パイオニアであり、仲間だったことでしょう。
詳細: ASTER-【訃報】
と書いても知らない人は知らないと思うので、いくつかYouTubeを紹介します。
最近こんなのも上がってました。ゆっくりですし、英語のリスニングにいかがでしょうか。
初めて講演を聞いたときの感想は「ものすごい専門家というのは、これほどわかりやすく説明できるのか」ということを今でも覚えています。
ただ、年月の経過とともに、忘れ去られてしまうという現実は避けられないことではあるものの、まだまだ知られてほしいなという思いを少しでも出来ることを考えた結果、この手紙を公開することにしました。
とここまで書いたのは、ブログにするための後付けの理由であって、個人のメモとして残していたので、手紙書いたのににしさんに読まれてないじゃんと思った次第です。
そうそう、Twitterのフォロワーのにしさんは、読んでくれると思ってます。
この手紙は、2023年12月1日に開催されたJaSST Review '23の日に書いたものです。
手紙
にしさんへ、
一報を聞いたときは信じられなくて、未だにどこかで会えるんじゃないかと思ってしまう自分がいたりします。 1ヶ月半経ってようやく前を向けるようになってきました。
ひとつわかったことがあります。たくさんの資料を残してくれたこと。これはまだまだ何年もかけて沢山の人の知識やアイデアのベースとして生き続けることでしょう。SNSやslide shareと言ったクラウドサービスが普及していたこと、にしさんが積極的に公開してくれたこと、ホントに助かったと思います。
日本の現代品質保証、ソフトウエアテストの先駆者として、課題解決のみならずたくさんの種まきや後進育成に力を尽くしてくれたにしさん、僕もその舞台の裏方の手伝いくらいでいられたらいいなと思ってます。
めそめそしている私を見かけたら、きっとにしさんなら「ぱいんちゃんさあ、オレのことを気にして泣いてる暇あったら、居酒屋とか誰かと行ってさあ、新しい技術とか次やりたいこと考えてよ」と言ってくれると思います。
にしさんの見られなかった日本の品質保証の明るい未来を作っていくので、どうか空の上から見守ってください。たまにはレビューに夢で会いに来てくれてもいいんですよ。どうか安らかに。今までありがとうございました。
さて、今日はJaSST Review '23をやっていきますよ。
2023/12/01 ぱいんより